デュアルタスク（二重課題・同時処理課題）プリント – リハプリント
二重課題・同時処理課題（デュアルタスク）プリント
【PT・OT・ST】リハビリ専門家のための教材・素材集
【更新状況】 2024年7月7日（日）
デュアルタスク関連の研究論文の情報を掲載しました。
2022年6月12日（日）
ページを公開しました。
デュアルタスクトレーニング（Dual Task Exercise Training）・デュアルタスク課題・ダブルタスク課題に関連するプリントを公開しておきました。
デュアルタスクというと
・Stop Walking When Talking（SWWT）
出典：
“Stops walking when talking" as a predictor of falls in elderly people | PubMed
（高齢者の転倒の予測因子としての「SWWT：会話の際に歩くのを止め、立ち止まる」）
Lancet 1997 Mar 1;349(9052):617.
が有名ですね。
また、デュアルタスクをスムーズに実施するには、脳のメモ帳としてお馴染みの
✔︎ ワーキングメモリ（Working Memory：作業記憶・作動記憶）
も大切なようです。
最近の研究では、
✔︎ ディアルタスク（同時課題）実施時の「固有受容性感覚の情報処理」の変化
出典：
Dual-Task Interference Slows Down Proprioception | PubMed
（デュアルタスクの干渉は、固有受容性感覚の処理速度を低下させる）
Motor Control. 2023 Jan 4;1-15.
に関しての報告も出てきているようです。
脳血管障害などによる明らかな高次脳機能障害以外にも、年齢とともに、複数のことを同時並行的に行う能力の低下が考えられているようですので、リハビリ臨床家が接する方の中にはデュアルタスクが低下されている方は多いのではないかと察します。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士をはじめとしたリハビリ専門家が、デュアルタスクの視点を知っていると、普段の臨床で行なっている支援内容のバリエーションをより幅広いものにできるのではないかと思います。
【対象例】
・運動機能レベルは良く、日常生活では一見すると不自由はないが、同時課題が苦手な方など
・注意の分配が苦手な方など
【実施例の説明】
①実施する認知課題や運動課題などが単発ではできることを確認する。その後、同時に課題を実施した際に「途中で運動が止まる（上手くできない）回数」や「連続して実施できる継続時間」の変化などをチェックする。
また、立位や歩行の際にデュアルタスクを実施する際には、転倒に気をつける必要があります。
②応用例：運動課題の実施スピードを速くすると難易度が上がります。（ゆっくり：簡単・速い：難しい）
＊ 難易度：簡単 座位 – 立位 – 歩行 難しい
【参考情報】デュアルタスク関連論文
【研究】パーキンソン病患者に対するデュアルタスクが認知機能に及ぼす影響（2024年）
2024年に公表されたシステマティックレビューによると、2023年7月29日〜2023年8月27日までにオープンアクセスできる研究論文を分析した結果
✔︎ パーキンソン病患者に対するにデュアルタスクに関する研究は、運動障害の分析に焦点が当てている傾向がある
✔︎ 歩行のデュアルタスクトレーニングは健康な高齢者や神経変性疾患のある人の認知機能に利益をもたらすが、パーキンソン病患者における認知機能への影響については不確実性がある
✔︎ デュアルタスクが認知機能に及ぼす影響や、パーキンソン病患者に対する認知機能向上のための効果的な治療法については、さらなる研究が必要である
とのことです。
パーキンソン病患者に対するデュアルタスクが認知機能に及ぼす影響に関しては、肯定的な影響が出ることが考えられていますが、まだまだ研究が必要そうです。
出典：
Effects on cognitive processes of dual-task training in people with Parkinson’s disease: a systematic review | PubMed
（パーキンソン病患者におけるデュアルタスクトレーニングの認知機能への効果：システマティックレビュー）
Rev Neurol. 2024 Apr 16;78(8):219-228. – doi: 10.33588/rn.7808.2024049.
＊ 全文無料ダウンロード可能
【研究】パーキンソン病患者に対する運動認知トレーニングがデュアルタスク遂行能力に及ぼす影響（2023年）
研究論文では
・運動トレーニングと認知トレーニングを組み合わせたものを「運動認知トレーニング」
と呼んでいるようです。
2023年に公表されたシステマティックレービューとメタ分析の結果
✔︎「運動認知トレーニング」が、訓練なしまたはデュアルタスクの要素のない訓練と比較して、パーキンソン病患の「デュアルタスク」遂行能力を改善できることを初めて体系的に示すことができた
✔︎ 今後の研究では「運動認知トレーニング」から最も恩恵を受けるのは誰かを見極めるとともに、最適なトレーニングの量などを探ることに重点を置く必要がある
とのことです。
出典：
Effects of motor–cognitive training on dual-task performance in people with Parkinson’s disease: a systematic review and meta-analysis | PubMed
（パーキンソン病患者のデュアルタスクの遂行能力に対する運動認知トレーニングの効果：システマティックレビューとメタ分析）
J Neurol. 2023; 270(6): 2890–2907. – doi: 10.1007/s00415-023-11610-8
＊ 全文無料ダウンロード可能
【認知課題＋運動課題】二重課題・同時処理課題（デュアルタスク）
【座位】認知課題＋運動課題：二重課題・同時処理課題（デュアルタスク）
・認知課題例：
暗算・日本の都道府県名・国名・動物名・植物名・スポーツ名・苗字・特定の語から始まる単語・しりとり・歌 など
・運動課題例：
足踏み（両足：交互）・踵挙げ（両足：交互）・股関節屈曲挙上位保持（片足）・膝伸展挙上位保持（片足）など
＊ 足踏み・踵挙げの場合には、回数を数えながら行い特定の数（5の倍数）で、手を叩くなどもできます
・評価例：
実施する認知課題と運動課題が単発ではできることを確認後、同時に課題を実施した際に「途中で運動が止まる回数」や「連続して実施できる継続時間」の変化などをチェックする。
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：【座位】認知課題＋運動課題：二重課題・同時処理課題（デュアルタスク）| 無料ダウンロード
【立位】認知課題＋運動課題：二重課題・同時処理課題（デュアルタスク）
・認知課題：
暗算・日本の都道府県名・国名・動物名・植物名・スポーツ名・苗字・特定の語から始まる単語・しりとり・歌 など
・運動課題例：
足踏み（両足：交互）・片足バランス（手すりあり・手すりなし）・ダンデム肢位（継ぎ足） など
＊ 足踏みの場合には、回数を数えながら行い特定の数（5の倍数）で、手を叩くなどもできます
・評価例：
実施する認知課題と運動課題が単発ではできることを確認後、同時に課題を実施した際に「途中で運動が止まる（上手くできない）回数」や「連続して実施できる継続時間」の変化などをチェックする。
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【歩行】認知課題＋運動課題：二重課題・同時処理課題（デュアルタスク）
・認知課題例：
暗算・日本の都道府県名・国名・動物名・植物名・スポーツ名・苗字・特定の語から始まる単語・しりとり・歌・会話 など
・運動課題例：
歩行・ダンデム歩行（継ぎ足歩行）・スラローム歩行（ジグザグ歩行）・階段 など
＊ 歩行の場合に、歩数を数えながら行い特定の数（5の倍数）で、手を叩くなどもできます
・評価例：
実施する認知課題と運動課題が単発ではできることを確認後、同時に課題を実施した際に「途中で運動が止まる（上手くできない）回数」や「連続して実施できる継続時間」の変化などをチェックする。
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：【歩行】認知課題＋運動課題：二重課題・同時処理課題（デュアルタスク）| 無料ダウンロード
【運動課題＋運動課題】二重課題・同時処理課題（デュアルタスク）
【座位】運動課題＋運動課題：二重課題・同時処理課題（デュアルタスク）
・運動課題例①：
上肢運動 – 拍手（1秒間隔）・指折り（両手同時・片手）・グーチョキパー連続（両手同時・片手）・一人ジャンケン（どちらかの手が勝つようにする）・肘の屈伸（両手同時・交互・片手） など
・運動課題例②：
下肢運動 – 足踏み（両足：交互）・踵挙げ（両足：交互）・股関節屈曲挙上位保持（片足）・膝伸展挙上位保持（片足） など
・評価例：
実施する各運動課題が単発ではできることを確認後、同時に課題を実施した際に「途中で運動が止まる（上手くできない）回数」や「連続して実施できる継続時間」の変化などをチェックする。
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：【座位】運動課題＋運動課題：二重課題・同時処理課題（デュアルタスク）| 無料ダウンロード
【立位】運動課題＋運動課題：二重課題・同時処理課題（デュアルタスク）
・運動課題例①：
上肢運動 – 拍手（1秒間隔）・指折り（両手同時・片手）・グーチョキパー連続（両手同時・片手）・一人ジャンケン（どちらかの手が勝つようにする）・肘の屈伸（両手同時・交互・片手）
・運動課題例②：
下肢運動 – 足踏み（両足：交互）・片足バランス（手すりあり・手すりなし）・ダンデム肢位（継ぎ足）
・評価例：
実施する各運動課題が単発ではできることを確認後、同時に課題を実施した際に「途中で運動が止まる（上手くできない）回数」や「連続して実施できる継続時間」の変化などをチェックする。
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【歩行】運動課題＋運動課題：二重課題・同時処理課題（デュアルタスク）
・運動課題例①：
上肢運動 – 拍手（1秒間隔）・指折り（両手同時・片手）・グーチョキパー連続（両手同時・片手）・一人ジャンケン（どちらかの手が勝つようにする）・肘の屈伸（両肘同時・交互・片手）・器などにボールを入れて落とさないようにする など
・運動課題例②：
下肢運動 – 歩行・ダンデム歩行（継ぎ足歩行）・スラローム歩行（ジグザグ歩行） など
・評価例：
実施する各運動課題が単発ではできることを確認後、同時に課題を実施した際に「途中で運動が止まる（上手くできない）回数」や「連続して実施できる継続時間」の変化などをチェックする。
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：【歩行】運動課題＋運動課題：二重課題・同時処理課題（デュアルタスク）| 無料ダウンロード
以上、デュアルタスク（二重課題・同時処理課題）のプリントです。
https://ptotstnews-blog.com/rehaprint/視覚性（空間性）・聴覚性（言語性）ワーキングメモリ課題など
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メンタルローテーション課題
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仮名拾い課題（かなひろい課題）
：【文章・物語版】仮名拾い（かなひろい）課題のプリントのダウンロードページへ
