置き換え課題(SDMT様課題)- リハプリント
置き換え課題
【PT・OT・ST】リハビリ専門家のための教材・素材集
【更新状況】 2024年7月2日(火)
ページを公開しました。
置き換え課題に関するプリントを無料公開していきます。
今回の置き換え課題では
・事前に指定したターゲットの数字に対応した特定の文字・記号などに数字を置き換え
ていきます。
置き換え課題で標準化されたものとしては
・SDMT (Symbol Digit Modalities Test:記号数字モダリティテスト)
が有名です。
SDMTの検査では
・90秒の間にでできるだけたくさんの問題を解く(上限:110問)
方式ですが、今回の課題では、時間指定は設けていません。
課題をこなすには
・注意機能(選択性・持続性・転導性・分配性注意)
一例:課題を成し遂げるために注意を保ち続ける。
・ワーキングメモリ(Working Memory:作業記憶・作動記憶)
一例:指定された数字と文字・記号の対応を覚えておく。
などの情報処理能力が要求されます。
また、今回のような筆記で実施する置き換え課題では
・視覚運動調整 (Visuomotor Coordination)
も要求されますので、課題の結果を判断するには
・情報処理能力の問題か?
・視覚運動調整(運動機能:手の巧緻性など)の問題か?
を考慮する必要があります。
認知課題的には、要求される情報処理能力・運動機能ともに、やや難易度が高い課題ですので、脳血管障害の発症後からの経時的な変化(改善状況など)を捉えやすいのではないかと思います。
そのため、過去の実施結果(所要時間など)を保存・記録しておくと後から変化を実感しやすいのではないかと思います。
【対象例】
・前頭葉機能障害疑いの方
・全般的認知機能低下疑いの方
【実施例の説明】
①「置き換えのルールに従って、それぞれの数字の下に文字(記号)をできるだけ早く書きましょう」(ストップウォッチなどで時間を計測しておくと変化を捉えやすくなると思います)。
②注意が続かない方の場合には、ターゲット数が少ないものから始めて、段階付けて実施してみてください。
③認知機能の変化を捉えやすいように「課題を完了させた時間」と「正解数」を記録しておきます。
【参考情報】SDMTの研究(平均値・標準偏差値など)
いくつかSDMTの平均値などに関する研究も公表されているようですので、情報収集の利便性を考え、情報をまとめておきます。
【2020年公表】SDMTの研究(平均値・標準偏差値など)
2020年に公表されたオーストラリア人・アメリカ人を対象(対象者数=19114人・年齢:65〜99歳)に行われた研究では、SDMTの平均値などをまとめてくださっていますので参考情報として掲載させていただきます。
注:SDMTは「90秒間」で実施(上限:110問)・ターゲット数は「9」
以下、男女別です。
【男女別】
・男性
:平均35.4・標準偏差9.9・点数の範囲2〜97・女性
:平均37.8・標準偏差10.2・点数の範囲1〜96
男女別では、
・女性の方が点数が高い傾向
があるようでした。
以下、学歴別です。
【学歴別】
・9年以下
:平均31.5・標準偏差9.9・点数の範囲1〜90・9〜11年
:平均35.6・標準偏差9.8・点数の範囲2〜97・12年
:平均36.6・標準偏差10.0・点数の範囲4〜96・13〜15年
:平均38.1・標準偏差9.8・点数の範囲7〜86・16年
:平均39.6・標準偏差9.4・点数の範囲3〜81・17年以上
:平均41.0・標準偏差9.3・点数の範囲4〜81
学歴別では、
・学歴の年数が長いほど良い結果になる傾向
があるようでした。
以下、年齢別です。
【年齢別】
・65〜69歳
:平均37.2・標準偏差11.2・点数の範囲9〜86・70〜74歳
:平均38.9・標準偏差9.7・点数の範囲4〜90・75〜79歳
:平均35.5・標準偏差9.8・点数の範囲6〜97・80〜85歳以上
:平均31.5・標準偏差9.8・点数の範囲1〜88
年齢別では、
・高齢な方ほど点数が低い傾向
があるようでした。
出典:
Normative Data for the Symbol Digit Modalities Test in Older White Australians and Americans, African-Americans, and Hispanic/Latinos
(オーストラリア、アメリカ、アフリカ系アメリカ人、ヒスパニック/ラテン系アメリカ人の高齢白人におけるSDMTの標準データ)
Journal of Alzheimer’s Disease Reports, 2020
【2014年公表】SDMTの研究(平均値・標準偏差値など)
また、2014年に公表されたオーストラリアで行われた研究(対象者数=11456人・年齢:15〜100歳)でも、SDMTの平均値などをまとめてくださっていますので参考情報として掲載させていただきます。
注:SDMTは「90秒間」で実施(上限:110問)・ターゲット数は「9」
以下、男性の結果です。
【男性編:年齢別】
・15〜19歳
:平均54.09・標準偏差12.31・20〜24歳
:平均53.98・標準偏差11.27・25〜29歳
:平均53.74・標準偏差9.79・30〜34歳
:平均53.87・標準偏差10.00・35〜39歳
:平均52.29・標準偏差9.66・40〜44歳
:平均50.71・標準偏差10.44・45〜49歳
:平均48.23・標準偏差9.76・50〜54歳
:平均45.92・標準偏差9.56・55〜59歳
:平均44.92・標準偏差10.30・60〜64歳
:平均42.58・標準偏差9.68・65〜69歳
:平均39.14・標準偏差10.58・70〜74歳
:平均34.79・標準偏差10.65・75〜79歳
:平均29.76・標準偏差10.54・80〜84歳
:平均27.08・標準偏差10.87・85歳以上
:平均26.29・標準偏差8.42
結果からは、
・年齢が若いほど点数がよく、年齢とともに点数が減少する傾向
があるようでした。
以下、女性の結果です。
【女性編:年齢別】
・15〜19歳
:平均56.91・標準偏差11.25・20〜24歳
:平均58.21・標準偏差10.97・25〜29歳
:平均56.87・標準偏差10.36・30〜34歳
:平均56.63・標準偏差10.91・35〜39歳
:平均54.66・標準偏差10.79・40〜44歳
:平均53.80・標準偏差10.45・45〜49歳
:平均50.16・標準偏差11.61・50〜54歳
:平均50.20・標準偏差10.41・55〜59歳
:平均47.91・標準偏差10.59・60〜64歳
:平均44.22・標準偏差11.97・65〜69歳
:平均40.95・標準偏差10.76・70〜74歳
:平均36.65・標準偏差11.40・75〜79歳
:平均33.97・標準偏差11.13・80〜84歳
:平均29.53・標準偏差10.92・85歳以上
:平均23.55・標準偏差8.77
結果からは、
・20代をピークに、年齢とともに点数が減少する傾向
があるようでした。
男女の年代別に比べると、
・女性の方が男性よりも点数が高い傾向
(85歳以上を除く)
があるようでした、
この差は、
・生物学的に差があるのか?
・男女の役割(経験値)の違いによりくるものなのか?
興味深い結果ですね。
出典:
The Symbol Digit Modalities Test: Normative Data from a Large Nationally Representative Sample of Australians
(The Symbol Digit Modalities Test:オーストラリア人の大規模な全国代表サンプルからの規範データ)
Archives of Clinical Neuropsychology, 2014
【置き換え課題:Modalities Task】
【置き換え課題】ターゲット数:5個・問題数:30問
ターゲット数が「5」・問題数「30」の置き換え課題です。
注意力が続かない方向けの、置き換え課題の導入として活用できるのではないかと思います。
【置き換え課題】ターゲット数:5個・数字→ひらがな(あ行)- 30問
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:【ターゲット数:5・問題数:30】置き換え課題 – 数字→ひらがな(あ行)パターン1 | 無料ダウンロード
:【ターゲット数:5・問題数:30】置き換え課題 – 数字→ひらがな(あ行)パターン2 | 無料ダウンロード
:【ターゲット数:5・問題数:30】置き換え課題 – 数字→ひらがな(あ行)パターン3 | 無料ダウンロード
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:【ターゲット数:5・問題数:30】置き換え課題 – 数字→ひらがな(あ行)パターン5 | 無料ダウンロード
【置き換え課題】ターゲット数:5個・数字→ひらがな(ア行)- 30問
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【置き換え課題】ターゲット数:5個・数字→記号(+%「>#)- 30問
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:【ターゲット数:5・問題数:30】置き換え課題 – 数字→記号(+%「>#)パターン5 | 無料ダウンロード
【置き換え課題】ターゲット数:10個・問題数:50問
ターゲット数が「10」・問題数「50」の置き換え課題です。
ターゲット数が「5」・問題数「30」の課題に慣れた方や、注意力が持続できる方は、こちらの課題の実施を検討してみてください。
【置き換え課題】ターゲット数:10個・数字→ひらがな(あ行・か行)- 50問
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:【ターゲット数:10・問題数:50】置き換え課題 – 数字→ひらがな(あ行・か行)パターン1 | 無料ダウンロード
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:【ターゲット数:10・問題数:50】置き換え課題 – 数字→ひらがな(あ行・か行)パターン4 | 無料ダウンロード
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【置き換え課題】ターゲット数:10個・数字→カタカナ(ア行・カ行)- 50問
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:【ターゲット数:10・問題数:50】置き換え課題 – 数字→カタカナ(ア行・カ行)パターン1 | 無料ダウンロード
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:【ターゲット数:10・問題数:50】置き換え課題 – 数字→カタカナ(ア行・カ行)パターン3 | 無料ダウンロード
:【ターゲット数:10・問題数:50】置き換え課題 – 数字→カタカナ(ア行・カ行)パターン4 | 無料ダウンロード
:【ターゲット数:10・問題数:50】置き換え課題 – 数字→カタカナ(ア行・カ行)パターン5 | 無料ダウンロード
【置き換え課題】ターゲット数:10個・数字→記号(¥?/$」%!ー<〜)- 50問
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:【ターゲット数:10・問題数:50】置き換え課題 – 数字→記号(¥?/$」%!ー<〜)パターン5 | 無料ダウンロード
以上、置き換え課題(SDMT様課題)のプリントです。
視覚性(空間性)・聴覚性(言語性)のワーキングメモリトレーニング用課題など
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遂行機能課題
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注意課題
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