【カルテ・評価記録用】顔面・顔面神経麻痺版のMMT評価表：徒手筋力テスト – リハプリント

2024年9月15日2024年9月22日

【カルテ・評価記録用】顔面・顔面神経麻痺版の徒手筋力テスト（MMT）評価用紙
【PT・OT・ST】リハビリ専門家のための教材・素材集

【更新状況】 2024年9月15日（日）

ページを公開しました。

カルテ・評価記録用などの顔面（瞼・眉・鼻・口・咀嚼筋）の評価で活用できる徒手筋力テスト（Manual Muscle Test：MMT）の評価表・検査用紙をPDFで公開しておきました。
このページを初回公開時点（2024年9月15日時点）で、インターネット上でMMTの評価表を探してみると

・顔面の筋肉の経時的な変化を把握できるようなレイアウトの評価表がない？

・そもそも、顔面系のMMTの記録表がない？

と感じましたので、自分で作ることにしました。
このページの顔面・顔面神経麻痺版の評価表では、言語聴覚士（ST）・作業療法士（OT）をはじめとしたリハビリ専門職の方が、顔面の主要な筋肉の筋力低下の経時的な変化を把握しやすいように

・瞼（まぶた）の動き
：開眼（上眼瞼挙筋）
：閉眼（眼瞼筋）

・眉の動きと表情
：眉ひそめ（怪訝・不快：皺眉筋 – すうびきん）
：眉持ち上げ（驚き：後頭前頭筋の前頭筋部分）

・鼻の動きと表情
：鼻根部の皺寄せ（嫌悪：鼻根筋）

・口の動き
：唇閉じ運動（口輪筋）
：頬をくぼませる運動（頬筋）

・口の動きと表情
：口角の持ち上げ（笑みで歯を見せる：口角挙筋）
：口角の上・側方への引っ張り（笑み：大頬骨筋）
：上唇の持ち上げ・突き出し（悲しみ・怒り：上唇挙筋）
：下唇を突き出す（すねる：オトガイ筋）
：下唇の引き下げ・後方に引く（恐怖：広頚筋）
：下唇を下・外側方に引く（憂鬱・皮肉：口角下制筋）

・咀嚼筋
：顎を開ける（外側翼突筋・舌骨上筋群）
：顎を閉じる（咬筋・側頭筋・内側翼突筋）
：顎を外側へ片寄らせる（外側翼突筋・内側翼突筋）
：顎を前に突き出す（外側翼突筋・内側翼突筋）

に対応させて

・12ヶ月分（12回分）

の記録ができるようにしておきました。
また、評価表には

・主動作筋肉
・神経支配（脳神経レベル）
＊神経支配は諸説ありますので参考程度にご活用ください
＊カスタマイズ用に4つの空欄もあります

の情報も（小さいですが・・・）掲載しておきましたので、日々の臨床業務の際や、知識を忘れないようにするために適宜確認する資料などとしてお役立てください。
上述の「瞼の動き：閉眼」「眉の動きと表情」「鼻の動きと表情」「口の動き」「口の動きと表情」の筋肉はいずれも

・顔面神経（第Ⅶ脳神経）

が支配していますので、顔面神経麻痺（顔面神経マヒ）の経過を記録する際にも活用できるのではないかと思います。

このページのような評価表は

・病院の外来・デイサービス（通所介護）・通所リハビリ・訪問リハビリ（訪問看護）

などで利用者・対象者の方と長期的な関わりを持たれる機会の多い言語聴覚士（ST）・作業療法士（OT）の方が、長期的な変化を捉えたり、利用者の方にフィードバックする際の一資料として、何かと重宝するのではないかと思います。

また、急性期に経時的な変化があるのか？捉える際に参考になるのではないかと思います。