リハリサーチOT – 作業療法士のための研究キーワード集
【OT】作業療法士のための研究・卒論テーマ探し | reharesearch
このページには、作業療法士の方向けに作業療法分野の研究キーワードをまとめておきます。
OT養成校の学生の方の卒業研究・論文(卒研・卒論)や、臨床家の方が現代の作業療法領域のキーワードを探すきっかけになることがありましたら幸いです。
【作業療法士の各分野の研究テーマ一覧】
【作業療法士】研究テーマ(一覧)
作業療法士の研究テーマを探している際に、他のリハビリ専門職との違いを感じたのは
✔︎ 理論(作業療法理論)
という研究テーマがある点です。
これは利点なのか?それとも・・・・
色々考えてみると面白いですね。
作業療法士同士であれば、作業療法論について熱く語れる方もいるのではないかと思います。
今後の課題は、作業療法の理論を専門家のみならず、社会にわかりやすく且つ受け入れられやすい形で表現していくことではないかと思います。
基礎研究 – 作業療法
【脳科学】
– 2022年 –
・近赤外線分光法 BCI 筋萎縮性側索硬化症 脳賦活反応 意思伝達 推定
* BCI:Brain-Computer Interface(ブレイン・コンピュータ・インターフェース)
(分析手法:特徴量選択手法 Boruta・機械学習 ランダムフォレスト Random forest – PythonとPythonの各種機械学習ライブラリで分析)
・近赤外線分光法 両手フィンガータッピング 指タップフォース 脳血流量 変化
(分析手法:反復測定分散分析 Repeated Measures ANOVA)
・近赤外線分光法 運動学習 前頭前野 賦活 変化
(分析手法:一般化線形混合モデル GLMMによる二元配置分散分析 two-way ANOVA)
・経頭蓋磁気刺激 運動誘発電位 グリップ課題 (一次運動野・背外側前頭前野間の)半球間抑制 変化
・経頭蓋磁気刺激 運動誘発電位 背側・腹側運動前野から一次運動野に対する抑制 視覚運動制御 影響
・経頭蓋磁気刺激 両側運動前野 視覚刺激選択反応課題 影響
【高次脳機能・精神・発達】
– 2022年 –
・電子版TMT 健常成人 上肢機能解析 若年者と高齢者の比較
* TMT:Trail Making Test(トレイル・メイキング・テスト)
(分析手法:対応のないt検定 Independent t-test)
・同時課題(二重課題)干渉 健常成人 課題難易度 影響
(分析手法:反復測定分散分析 – Repeated Measures ANOVA・対応のあるt検定 Paired-samples t-test・Bonferoni補正 Bonferroni correction)
・Go/No-go課題 健常成人 視覚モダリティ 色の先行知識 反応時間 影響
・自閉スペクトラム傾向 健常成人 言葉の理解 運動促進効果
(分析手法:二元配置分散分析 two-way ANOVA)
【筋骨格・感覚・運動機能】
– 2022年 –
・嗅覚刺激 幼児 バランス能力 効果
(分析手法:対応ありの二元配置分散分析 two-way ANOVA・多重比較検定 Bonferroni)
・圧刺激 健常成人 対側の筋緊張 痙縮 脊髄前角細胞 興奮性
(分析手法:多重比較検定 Bonferroni・Wilcoxonの符号付順位和検定 Wilcoxon signed-rank test)
* 振動刺激を痙縮の治療的介入に活用するための予備的研究
【作業・アクティビティ・スポーツ】
– 2022年 –
・食事動作 健常成人 右利き 把持形態 分析
(分析手法:観察・フリードマン検定 Friedman’s test・多重比較法 multiple comparison・対応のないt検定 Independent t-test)
・箸操作 健常成人 箸開閉操作 手内在筋 外在筋 筋活動電位 筋間協調性 調査
・脱衣パターン 健常成人 片手動作 前開きシャツ 頭部先行型・袖口先行型 比較
(分析手法:対応のあるt検定 Paired-samples t-test)
・手工芸 脳波 eLORETA法 Fmθ発生源 推定
* eLORETA:exact Low Resolution Brain Electromagnetic Tomography(脳波解析)
* Fmθ:Frontal midline theta rhythm(瞑想時などに増加する前頭正中部に現れる 6‐7Hz の同期性の脳波)
(分析手法:対応のあるt検定 Paired-samples t-test)
・手工芸 健常成人 近赤外線分光法 脳活動 実行機能
(分析手法:分散分析 ANOVA・相関 Correlation)
・ゴルフスイング速度 片麻痺 ソフトロボットグローブ 効果 生体力学的解析
(分析手法:Kruskal–Wallis検定 Kruskal–Wallis test・Mann–Whitney U 検定 Mann–Whitney U test)
・楽器演奏経験 自己ペースタッピング RBRE現象(repeated bout rate enhancement) 抑制
【訓練用具】
– 2022年 –
・セラプラスト 物性 測定 予備的研究
(分析手法:平均値 Mean)
【評価・測定】
– 2022年 –
・握力測定 手指の完全伸展が困難な症例 握り幅 設定方法 提案
(分析手法:反復測定分散分析 – Repeated Measures ANOVA)
・OBP2.0 SODST 試作版 開発 内容的妥当性
* OBP2.0:Occupational-Based Practice 2.0(作業に根ざした実践2.0)
* SODST:(Stroke Occupational Dysfunction Screening Tool(脳卒中作業機能障害スクリーニングツール)
理論 – 作業療法
– 2022年 –
・作業療法 EBP 概念分析
* EBP:Evidence-based practice(根拠に基づく実践)
(分析手法:Rodgersの概念分析法 Rodgers’s concept analysis method)
脳血管疾患など – 作業療法
– 2023年 –
・ピアニスト 右第Ⅲ指のフォーカルジストニア 治療効果と結果の解釈
(分析手法:MIDI計測ソフトJAMM Vero.1.0・MIDIキーボードによる計測と分析)
*フォーカルジストニア・局所性ジストニア:Focal Dystonia
*MIDI (Musical Instrument Digital Interface) :ミディ – 電子楽器の演奏データを機器間で転送・共有するための共通規格
・脳梗塞後の上肢局所性ジストニア 尾状核 圧刺激の感覚トリックが有効 症例
*圧刺激:弾性包帯で圧刺激
(分析手法:評価項目などの前後比較)
・急性期脳卒中患者 ADOC-Hによる目標設定を併用 上肢機能訓練の効果
(分析手法:Mann-Whitnney U検定)
*ADOC-H:エードックエイチ(Aid for Decision-making in Occupation Choice H) – 日常生活で手の使用を促すためのアプリ
・脳卒中片麻痺上肢 主観的使用の理解度と使用頻度との関連 中等度片麻痺 ADOC-H 調査
(分析手法:Mann-Whitnney U検定)
・意味のある作業の実践 役割期待に変化 症例
(分析手法:評価項目などの前後比較)
・作業選択意思決定支援ソフト(ADOC)を利用 クライアントとセラピストとの意味のある作業の共有と協働 症例
(分析手法:評価項目などの前後比較)
・重度失語症者と家族 作業療法実践 作業の可能化 COPM 認知症高齢者の絵カード評価法(APCD) 目標設定と協働 症例
*COPM:Canadian Occupational Performance Measure – カナダ作業遂行測定法
*APCD:Assessment by the Picture Cards for the Elderly with Dementia
・脳卒中 右半側空間無視 振動刺激療法の効果 症例
(分析手法:評価項目などの前後比較)
・Mixed Realityデバイス ゴーグル型MRデバイス 左半側空間無視 病識と代償行動の獲得 症例
*Mixed Reality(MR):複合現実 – 現実の世界と仮想世界を複合・融合させ、リアルタイムでお互いに影響し合う空間を構築する技術。
*ゴーグル型MRデバイス:リハまる(株式会社テクリコ)
・脳血管障害者 Trail Making Test遂行 知覚認知運動プロセスの定量的評価
(分析手法:Spearmanの相関係数)
・回復期脳卒中患者 全身炎症 サルコペニア 上肢・手指の機能的予後不良との関連
(分析手法:t検定・χ2検定・一元配置分散分析 one-way ANOVA)
・回復期リハの復職支援 職場上司と面談を実施 就労の定着に難渋 高次脳機能障害患者 報告 症例
(分析手法:状況の報告)
・80歳以上 脳卒中患者 ADL能力向上の規定因子 リハビリテーション量に着目 検討
(分析手法:Excelで統計処理)
・脳卒中片麻痺患者 重症度別 ADL回復に至るまでの日数
(分析手法:Cox比例ハザード分析)
・長期臥床 急性期脳卒中片麻痺患者 低周波刺激を用いた作業療法アプローチ 症例
(分析手法:評価項目などの前後比較)
・ミラーセラピー プレコンディショニングとしての神経筋電気刺激療法 ケースシリーズ研究
(分析手法:評価項目などの前後比較)
・脳卒中 上肢片麻痺患者 反復性経頭蓋磁気刺激と電気刺激の併用 リハビリテーションの試み
(分析手法:評価項目などの前後比較)
・上肢リハビリ装置CoCoroeAR2 麻痺側上肢機能と注意障害に変化 生活期脳卒中患者 症例
(分析手法:評価項目などの前後比較)
*CoCoroeAR2(AR2):電気刺激と振動刺激を兼ね備えた免荷式上肢リハビリ装置
・回復期 脳卒中重度上肢麻痺の亜脱臼 免荷式ロボットCoCoroeAR2による肩関節外転運動 症例
(分析手法:評価項目などの前後比較)
・上肢挙上運動をアシストする外骨格ロボットリハビリテーション 空気圧による人工筋肉 機能改善 症例
(分析手法:評価項目などの前後比較)
– 2022年 –
・脳卒中 急性期 神経心理学的検査 J-SDSA 合否予測
* J-SDSA:Stroke Driversʼ Screening Assessment Japanese Version(脳卒中ドライバースクリーニング評価 日本語版)
(分析手法:多重ロジスティック回帰分析 Multiple logistic regression analysis)
心大血管疾患 – 作業療法
– 2022年 –
・心不全 高齢者 前頭葉機能検査 IADL 関連性
(分析手法:Spearmanの相関係数 Spearman’s correlation coefficient)
呼吸器疾患 – 作業療法
– 2022年 –
・Covid-19 作業療法 自宅退院 寄与要因
(分析手法:代表値 Representative value)
運動器疾患 – 作業療法
– 2022年 –
・肘部管症候群 保存療法 NGE 効果
* NGE:Nerve Gliding Exercises(神経滑走運動)
(分析手法:Wilcoxonの符号付順位和検定 Wilcoxon signed-rank test)
神経難病 – 作業療法
– 2022年 –
・神経難病 ロボットグローブ 在宅遠隔リハビリテーション 効果 事例研究
がん – 作業療法
– 2022年 –
・血液がん 転倒要因 課題
(分析手法:Pearsonのχ2検定 Pearson’s chi-square test・Bonferoni補正 Bonferroni correction・Mann-whitnney U検定 Mann-whitnney U test)
内科疾患 – 作業療法
【急性期医療機関】
– 2022年 –
・急性期医療機関 2017年4月〜2021年3月入院患者 労働者への作業療法・作業分析 就労支援 調査と考察
【ICU( Intensive Care Unit:集中治療室)】
– 2022年 –
・ICU 入室患者 早期自宅退院 要因の分析
(分析手法:Wilcoxonの符号付順位和検定 Wilcoxon signed-rank test・Fisherの正確検定 Fisher’s exact test・多重ロジスティック回帰分析 Multiple logistic regression analysis)
・ICU 救命救急センター 集中治療後症候群(PICS) 作業療法 エビデンス乏しい 1980年〜2021年の期間の文献レビュー
(参照データベースなど:医学中央雑誌・CiNii・Googleでハンドサーチ 1~10ページ)
精神障害 – 作業療法
– 2022年 –
・気分障害 ストレス関連障害 就労継続 要因
(分析手法:Mann-whitnney U検定 Mann-whitnney U test)
発達障害 – 作業療法
– 2022年 –
・発達に特性がある児童 ICTツール しゅくだいやる気ペン 学習支援 予備的検討
* ICT:Information and Communication Technology(情報通信技術・通信技術を活用したコミュニケーション)
(分析手法:自由記述式アンケート結果のカテゴリー化)
高齢期 – 作業療法
– 2022年 –
・高齢者 趣味活動 満足度 主観的認知障害 関連
(分析手法:χ2検定 Chi-square test・ロジスティック回帰分析 Logistic regression analysis)
認知障害(高次脳機能障害を含む) – 作業療法
– 2022年 –
・右半球損傷 着衣障害 USN 関連性
* USN:Unilateral Spatial Neglect(半側空間無視)
(分析手法:Pearsonの相関係数 Pearson’s correlation coefficient)
援助機器 – 作業療法
【アームサポート】
– 2022年 –
・MOMOプライム 食事動作 上肢筋活動 表面筋電計 解析
* MOMOプライム:上肢の機能回復が見込まれる方や、三角筋のMMTが2+以上の例に使用できるとされているアームサポート。
(分析手法:対応のあるt検定 Paired-samples t-test)
・MOMOプライム 上肢機能訓練 ペグ挿し課題 表面筋電計 有用性
(分析手法:対応のあるt検定 Paired-samples t-test)
MTDLP – 作業療法
– 2022年 –
・訪問看護 MTDLP 作業療法 効果
* MTDLP:Management tool for daily life paformance(生活行為向上マネジメント)
(分析手法:多重比較検定 Bonferroni・対応のあるt検定 Paired-samples t-test)
地域 – 作業療法
– 2022年 –
・訪問リハビリテーション 開始時 3か月後 FIM利得 効果研究
* FIM:Functional Independence Measure(機能的自立度評価表)
(分析手法:Wilcoxonの符号付順位和検定 Wilcoxon signed-rank test)
・訪問リハビリテーション 在宅認知症高齢者 有効性
(分析手法:システマティックレビュー/系統的レビュー Systematic review・メタアナリシス/メタ分析 Meta analysis)
管理運営 – 作業療法
– 2022年 –
・回復期リハビリテーション病棟 作業療法部門 QUEST 課題分析
* QUEST:Quality Evaluation Strategy Tool(作業療法の質の評価ツール)
(分析手法:カテゴリー化)
教育 – 作業療法
– 2022年 –
・病院 セラピスト教育 課題 アンケート調査 テキストマイニング分析
(分析ツール:形態素解析 ChaSen・テキストマイニング分析 KHCoder3)
【リハビリ研究テーマ】PT・OT・STニュース.blogは、研究者・開発者に語りかける。
PT・OT・STニュース.blogが考える、現代のリハビリ研究テーマを公開中です。
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一例
人工知能とリハビリテーション
:【研究テーマ】リハビリ× AI(人工知能・機械学習)活用
フォーカルジストニアのリハビリ支援
:【研究テーマ】音楽家の局所性ジストニアと食事習慣 | 職業性ジストニア治療・リハビリ支援確立へ向けて
ブロックチェーンとリハビリテーション
:【研究テーマ】ブロックチェーンとリハビリテーション | 分散型台帳技術の応用
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