【現代語訳】大人の教養「般若心経」の意味:読み方のふりがな付き – リハプリント

リハプリント - リハビリ用教材・素材集:リハビリ専門家のための無料プリント課題(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)脳トレ・頭の体操 by PT・OT・STニュース.blog

現代語訳:「般若心経」の意味
【PT・OT・ST】リハビリ専門家のための教材・素材集

 

【更新状況】 2025年1月29日(水)

ページを公開しました。

 

2025年1月に般若心経に関連する課題として

音読課題(読経)
【文章の表出:構音課題 般若心経の音読 – 読み方のふりがな付き】失語症教材・課題のプリントのダウンロードページへ 

なぞり書き・模写課題(写経)
【文章集 – 縦書き:般若心経の写経 – 読み方のふりがな付き】なぞり練習・文章模写・書字練習プリント用紙のダウンロードページへ

を公開させていただきました、

 

般若心経の読経・写経に関心のある方の中には

般若心経って、よく聞くけど、いいこと書いてあるの?

漢字ばかりで意味わからないけど、何か意味があるの?

などと疑問を持たれる方もいるのではないかと思います。
般若心経が後世に語り継ごうとしている深遠な世界を解釈するには、まだまだ自分自身も未熟なため現状で分かる範囲で・・・
という位置付けで般若心経全文を日本語訳してみました。
また、写経や読経の際に、適宜内容を把握しやすいように、おおまかな文の区切りごとに日本語訳したものを、1枚のPDFにまとめておきました。

般若心経の解釈に関しては、原文の「登場人物の関係性」や「空を定義する条件」などについて諸説あるようです。
基本的に原文に沿って翻訳していますが、今回公開させていただいた日本語訳のプリントは

そういう解釈もあるのか

程度の認識で捉えていただけますと幸いです。
一度、大体の意味が把握できると、読経や写経の際に、モチベーションが上がるのではないかと思います。

 




 

【日本語現代語訳:般若心経の意味】

 

【現代語訳:般若心経の意味 ふりがな付き】
コピー&ペースト用テキスト

 

 

【般若心経全文・現代語訳 – ふりがな付き:コピー&ペースト用テキスト】

まかはんにゃはらみったしんぎょう
摩訶般若波羅蜜多心経
意味:
偉大な智慧:悟りを開くための重要な点をまとめた教え

かんじーざいぼーさー(つー)
観自在菩薩
ぎょうじんはんにゃーはーらーみーたーじー しょうけんごーうんかいくう どーいっさいくーやく
行深般若波羅蜜多時 照見五蘊皆空 度一切苦厄
意味:
観自在菩薩が、深遠なる般若波羅蜜多(悟りを開くための修行)を実践中に、五蘊(「色:物質的存在・肉体」「受:心の働き – 感受作用」「想:心の働き – 想像」「行 :心の働き – 意志」・「識:心の働き – 識別・判断」)もまた、皆、その本質は「空」であるということを体得し、あらゆる苦しみから解放されました。

しゃーりーしー しきふーいーくう くうふーいーしき しきそくぜーくう くうそくぜーしき
舎利子 色不異空 空不異色 色即是空 空即是色
じゅーそうぎょうしきやくぶーにょーぜー
受想行色亦復如是
意味:
舎利子(シャーリプトラ)よ、色(物質的存在・肉体)は空と異ならず。また、空は色と異ならず。色はすなわち空であり、空はすなわち色なのです。(これは、何もないということではなく、その時々の他のものとの関係性、因縁によって色が顕在化するのです。)心の働きである受(感受作用)・想(想像)・行(意志)・識(識別・判断)も同じく空なのです。

しゃーりーしー ぜーしょーほうくうそう
舎利子 是諸法空相
ふーしょうふーめつ ふーくー ふーじょう ふー ぞうふーげん
不生不滅 不垢不浄 不増不減
ぜーこーくうちゅう むーしきむーじゅーそうぎょうしき むーげんにーびーぜっしんにー
是故空中 無色 無受想行識 無眼耳鼻舌身意
意味:
それゆえに、空(因縁による世界)には、色(物質的存在・肉体)もなく、受(感受作用)・想(想像)・行(意志)・識(識別・判断)もなく、眼・耳・鼻・舌・身(体)・意(心)もなく、色(形)・声(音)・香(香り)・味・触(触れる対象のもの)・法(心の対象となるもの)もありません。眼界(視覚的な領域)から意識界(意識的な領域:心)に至るまでもないのです。

むーしきしょうこうみーそくほう むーげんかい ないしーむーいしきかい
無色声香味触法 無眼界 乃至無意識界
むーむーみょう やくむーむーみょうじん ないしーむーろうしー やくむーろうしーじん
無無明 亦無無明尽 乃至無老死 亦無老死尽
むーくーしゅうめつどう むーちーやくむーとく
無苦集滅道 無智亦無得
意味:
人が苦しみを感じる原因を分類した十二因縁のはじめの無明も実体がなく、無明が尽きることにも実体がないのです。老いや死もないのです。同じく、老いがなくなったり死がなくなったりすることもないのです。苦諦(苦しみ)・集諦(苦しみの原因)・滅諦(苦しみの止滅)・道諦(苦しみの止滅に至る道:悟りを開くまでの道程)の四聖諦もありません。智慧もありません。同じく、私に実体がありませんので、私が何かを得るということもないのです。

いーむーしょーとくこー ぼーだいさったー
無苦集滅道 無智亦無得 以無所得故 菩提薩埵
えーはんにゃーはーらーみーたーこー しん むーけい げー むーけいげーこー むーうーくーふー
依般若波羅蜜多故 心無罣礙 無罣礙故 無有恐怖
おんりーいっさいてんどうむーそう くーぎょうねーはん
遠離一切顛倒夢想 究竟涅槃
意味:
何かを得たということがないのですから、菩薩は般若波羅蜜多(悟りを開くための修行)によって心に障壁となるものがなく、心に障壁がないのですからが恐れもありません。あらゆる誤った思い込みから離れ、涅槃の境地に至るのです。

さんぜーしょーぶつ
三世諸仏
えーはんにゃーはーらーみーたーこー とくあーのくたーらーさんみゃくさんぼーだい
依般若波羅蜜多故 得阿耨多羅三藐三菩提
意味:
三世(過去・現在・未来)の全ての仏陀は、六波羅蜜(「①布施:親切」「②持戒:言行一致」「③忍辱:忍耐」「④精進:努力」「⑤禅定:反省」「⑥智慧:修養」)によって、最高無上の悟りと言われる無上正等覚を得たのです。

こーちーはんにゃーはーらーみーたー ぜーだいじんしゅー ぜーだいみょうしゅー ぜーむーじょうしゅー
故知般若波羅蜜多 是大神咒 是大明咒 是無上咒
ぜーむーとうどうしゅー のうじょーいっさいくー しんじつふーこー
是無等等咒 能除一切苦 真実不虚
意味:
だから知るべきなのです。般若波羅蜜多(悟りを開くための修行)は大神咒・大明咒(大いなる真言)であり、無上咒(最高の真言)であり、無等等咒(比較する対象がないレベルの真言)なのです。その真言は、あらゆる苦を取り除き、真実であり、偽りないものである。

こーせつはんにゃーはーらーみーたーしゅー そくせつしゅーわつ
故説般若波羅蜜多咒 即説咒曰
意味:
では、般若波羅蜜多(悟りを開くための修行)の真言を教えよう。
(補足:無分別智:既存の知識で概念化せず、あるがままを感じるという智慧)

ぎゃーてー ぎゃーてー はーらーぎゃーてー はらそうぎゃーてい ぼーじーそわかー
掲帝 掲帝 般羅掲帝 般羅僧掲帝 菩提薩婆訶
意味:
ガテーガテー パラガテー パラサムガテー ボーディスワーハー
(往け!往け!彼岸に往け!彼岸に到達して悟りを開こう!)

はんにゃーしんぎょう
般若心経
意味:
般若心経 完。

 

 

【現代語訳 – 般若心経 全文 ふりがな付き:縦書き】大人の教養プリント
:PDF無料ダウンロード

 

 

【現代語訳・意味 - 般若心経 全文 ふりがな付き】大人の教養プリント:PDF無料ダウンロード by リハプリント

 

何かしらのご縁でこのページを訪問してくださった方が、長く活用していただけるように

・般若心経全文+読経の読み方付き
・おおまかな文章ごとに区切って翻訳
・適宜、()内に、原文だけではわかりにくい周辺情報の追記

をしたプリントに仕上げてみました。
また、視力が良い方は、般若心経の意味を把握する目的だけでなく、読経プリント・写経用の見本プリントとしても活用していただけるのではないかと思います。

 

【般若心経の現代語訳PDFを無料ダウンロード】
【現代語訳 – 般若心経 全文 ふりがな付き:縦書き】大人の教養プリント| 無料ダウンロード

 

 

以上、般若心経の現代語訳プリントです。
般若心経を現代語訳した感じでは、当時は「苦しみからの解放」に関心を持たれる方も多かったのではないかと推測されます。
仮に、満たされた環境下の現代に、同様の教えをより多くの方に関心を持っていただくためには

・如何に思い通りの成果を達成できるのか?
・能力を発揮できるのか?
・そして、社会的に役に立てるのか?

などの視点で智慧をまとめる工夫も必要になってくるのかもしれませんね。

 

既にご存知の方もいるのではないかと思いますが、般若心経の内容だけですと

・空観(くうかん)
*全ての物事は空(くう)という見方。いわゆる幻

ですので、現実世界を生きる私たちにとっては、突き詰めてしまうと変幻自在の幻の世界観であり何でもありの考えのため…
人と人とが関わり合う、社会生活を送る上で、様々な不具合が起こるリスクを秘めているのではないかと思います。
そのため、般若心経の現代語訳を読み、般若心経の言わんとすることを認識されたこのページの読者の方は

・三観(さんがん)

の視点、いわゆる

・空観(くうかん・くうがん)

・仮観(けかん・けがん)
*空(くう)という物事が仮に現物として「ある」(存在する)とする見方

・中観(ちゅうかん)
*空観・仮観の中間の見方。全ての物事が関係し合い意味・役割を持っているとする見方

という様々な見方もあるということも知っておくと、空観をもとした行きすぎた考えをもつ歯止めになるのではないかと思います。
そして、三観を認識した見方

・円融三諦(えんにゅうさんだい・えんゆうさんだい)
・一心三観(いっしんさんがん)

ができることで、思考の幅が広がり、自分自身がその時点の社会情勢に即した、最適な生き方を模索し始めるきっかけになるのではないかと思います。

 

 

by PT・OT・STニュース.blog

 

【書字課題】般若心経
【文章集 – 縦書き:般若心経の写経 – 読み方のふりがな付き】なぞり練習・文章模写・書字練習プリント用紙のダウンロードページへ 

【音読課題】般若心経
【文章の表出:構音課題 般若心経の音読 – 読み方のふりがな付き】失語症教材・課題のプリントのダウンロードページへ