【リハビリ業務改善】リハビリ自主トレメニュー作成支援関連サービスの現在(2020年)
【リハビリ専門家の悩み】自主トレーニング作成の業務負担… を解決するサービスの萌芽
2020年1月時点でリハビリ専門家向けの支援サービス・システム等について調べてみると
・リハビリ業務支援システム
・リハビリ管理支援システム
・リハビリ支援システム
等の様々な業務管理システムを提供していただいているようですが、自主トレーニングメニュー作成の機能もある支援サービスは少ないのが現状なのではないかと思います。
数ある事務業務の中でも、自主トレーニングメニューの作成に時間を取られている臨床家の方も多いのではないかと思いますので、リハビリ専門家の情報収集の利便性を考えリハビリ専門家向け自主トレーニング作成関連サービスの情報を簡単にまとめておきます。
今回は、株式会社としてサービスを提供中の2社を掲載させていただきました。
いずれのサービスも、SaaS(Software as a Service:サービスとしてのソフトウェア)の形態でサービスを提供しているようです。 サービス開始後間もない会社ですが、リハビリ業界の現場の課題に対して、真摯に取り組まれている各社のサービスは、今まさに、リハビリ専門家の皆さんの声が必要なサービスなのではないかと思います。
一連の情報が、臨床家の方が有益なサービスと出会うきっかけになることがありましたら幸いです。
詳細は各社のウェブサイト等でご確認ください。
2社 | リハビリ自主トレメニュー作成支援関連サービス
REHASAKU – リハサク | リハビリメニュー作成ツール
* 2020年1月に運営者が確認時点の情報です。現在のサービスの状況や詳細等はご自身でもよくご確認ください。
【サービス概要】
・理学療法士や柔道整復師等のセラピストがエビデンスに基づいた運動指導・運動療法を提案出来るように支援すると共に、利用者の方も支援するウェブサービス。
・300種類以上のリハビリメニューがあり、動画や紙面も選択可。
・専門家向けの教育セミナー等も展開。
・無料トライアルあり。
【会社概要】
・株式会社リハサク
・2018年5月設立
・代表取締役は理学療法士有資格者
【資金調達関連】
2019年にニュース等で公表された情報によると
・調達金額 詳細不明〜数千万円規模?
:シードラウンドで株式会社アプリコットベンチャーズから資金調達
・調達金額 1億1000万円
:プレシリーズAラウンドで資金調達
(第三者割当増資:引受先は、ANRI・DNX Ventures・マネックスベンチャーズ)
* 第三者割当増資:株式会社の資金調達方法の1つ。
第三者割当増資 | ウィキペディアへ
【ウェブサイト・メディア等】
・REHASAKU
:リハビリメニュー作成ツール REHASAKUの詳細ページ | REHASAKU
・株式会社リハサク@rehasaku0501(Twitter)
【サービス紹介動画】
リハビリ支援サービス「REHASAKU」サービス紹介動画(YouTube動画 by 株式会社リハサク)
視聴時間:1分
【サービス紹介動画】リハサクを使ってできること(YouTube動画 by 株式会社リハサク)
視聴時間:44秒
【PT・OT・STニュース.blogのコメント】
SNS等を日々活用されているリハビリ専門家の中には、自主トレーニングメニュー作成関連サービスというと
・「REHASAKU」(リハビリ支援サービス・リハビリメニュー作成ツール)
を思い浮かべるリハビリ専門家もいるのではないかと思います。
2020年1月時点でインターネット上の情報を調べてみると
・資金調達関連の記事が多い
という印象を受けました。株式会社を2018年5月設立後、「REHASAKU β版」のリリースが2018年10月ということで比較的新しいサービスのようです。資金調達額が1億円を超えているようでしたので、これからサービスの是非が問われてくるのではないかと思います。
サービスに関しては、日々、使われる方のフィードバックを受けながら開発されていく段階かと思いますが、経営や運営に携われている先見性のあるリハビリ専門家の皆さんの今後の活動が楽しみです。
はつらつケア(はつらつ)| 自主トレ表簡単作成ツール等
* 2020年1月に運営者が確認時点の情報です。現在のサービスの状況や詳細等はご自身でもよくご確認ください。
【サービス概要】
・理学療法士等向けにリハビリ自主トレメニューが簡単に作成出来るウェブサービス。
【会社概要】
・エービーシーファミリー株式会社(abc family株式会社)
・2017年1月設立
・代表取締役はエンジニア
【資金調達関連】
Antaa(アンター)チャレンジでクラウドファンディング。
・開始日:2020年2月10日(月)
・最終日:2019年3月20日(金)?
* 2020年3月21日確認時点では、延長されているようです
クラウドファンディングの実施結果
:自主トレ表を簡単に作成できる!【はつらつ】- Antaaチャレンジ | 医療従事者のためのクラウドファンディングサイト
* 2022年6月2日に確認時点では、ページが見つかりませんでした
リハビリ専門家等向けにサービスの提供を継続し、サービス向上を目指す開発費の支援を募る予定のようです。
– 引用 –
Our Mission
はつらつケアは、リハビリ・トレーナーなど健康のエキスパートの方の業務とリハビリ・トレーニングが必要な方のトレーニング習慣を実現することをミッションにしています。
新しい選択肢の一つとして、「はつらつケア」を通して、いつでもどこでもトレーニングを続けやすくなるコミュニティを目指しています。
達成したいこと
1.使いやすい機能などヒアリングを実施。
2.業務時間の短縮や患者さんの運動習慣化。
3.より多くの企業、病院、施設、と連携して、リハビリの環境を改善していきたい。
出典:
読んだ人がちょっと元気になるブログ by note
はつらつケア🌱が社会に必要な理由!クラウドファンディングの思いを書きました!
2020年2月11日利用時点
代表取締役によるクラウドファンディングへの思いはこちら
:はつらつケア🌱が社会に必要な理由!クラウドファンディングの思いを書きました!| 読んだ人がちょっと元気になるブログ by note
* 2022年6月2日に確認時点では、ページが見つかりませんでした
【ウェブサイト・メディア等】
・エービーシーファミリー株式会社(abc family株式会社)
* 2022年6月2日に確認時点では、ページが見つかりませんでした
・はつらつケア(はつらつ)
* 2022年6月2日に確認時点では、ページが見つかりませんでした
:自主トレメニューが簡単作成できる「はつらつ」無料モニター募集 | 読んだ人がちょっと元気になるブログ by note
* 2022年6月2日に確認時点では、ページが見つかりませんでした
・hatsuratsucare | はつらつケアのインスタマガジン(Instagram)
* 2022年6月2日に確認時点では、ページが見つかりませんでした
・はつらつ(YouTubeチャンネル)
* 2022年6月2日に確認時点では、「Minami Nakako」チャンネルに変更されていました
【PT・OT・STニュース.blogのコメント】
エンジニアとしての経験と、身近な体験から感じた疑問や課題の解決へ向けてサービスを開発してくださっているようです。また、起業を志す原体験としては、高校生の時に、身内が脳梗塞になったことをきっかけに取り組みを始められたようです。
2018年12月にお試し版の提供を開始され、アカウントを発行している企業には、デイケア・訪問看護・整骨院等と様々なリハビリ・運動療法関連施設があるようです。
2020年2月10日から実施されたクラウドファンディングでは
・第一弾ゴール100万円〜第三弾ゴール500万円
とのことですので、多くの方の協力が必要そうです。
支援のコースとしては
・1000円コース(50名枠)
:サンクスページに名前を記載。 *希望者のみ
・3000円コース(150名枠)
:サンクスページに名前を記載。 *希望者のみ
:「はつらつケア」ステッカープレゼント。
:支援者グループへの招待。
のコース等、幅広いコースを用意していただいているようです。興味のある方は、クラウドファンディング開始後
:自主トレ表を簡単に作成できる!【はつらつ】(2020年2月10日〜3月20日)- Antaaチャレンジ | 医療従事者のためのクラウドファンディングサイト
* 2022年6月2日に確認時点では、ページが見つかりませんでした
* Antaaチャレンジ | アンター株式会社
医師が運営する医療に特化したクラウドファンディングのプラットフォーム。
をチェックしてみてください。
このサイトでも進捗状況をチェックしていきたいと思います。
【Pickup】「はつらつケア」リハビリ業務改善 | リハビリ専門家が気になるクラウドファンディング(2020年2月10日〜3月20日まで?)
リハビリ専門家向け支援サービス普及へ向けての壁
現在、臨床家として何かしらの組織(病院・施設)に属されてるリハビリ専門家は感じていることかもしれませんが、
・リハビリ専門家の現場の悩みを解決してくれる素晴らしいサービスがあったとしても、請求業務に直接関係のない有料サービスの場合は普及するのに難渋する
ことが考えられます。
現在は、自費リハビリテーション(保険外リハビリテーション)・予防リハビリテーションの流れもありますので、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等のリハビリ専門家が経営をされている自費リハビリ関連の事業所・事業者の場合は、経営をされているリハビリ専門家が必要なサービスと感じていただけると、比較的にスムーズに導入に至るのではないかと思います。
一方で、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士等のリハビリ専門家が経営に参画していない病院等の法人組織内で、リハビリに関連する何か新しいものを導入する際には、各種申請の書類業務が待ち受けているのではないかと思います。
申請の際には、自主トレーニング作成支援サービスの効果に対する知見(エビデンス・研究結果)があることはもちろんのこと
・サービスを導入することによって、利用者さんへのリスクはないか?安全性は確保されているのか?
・費用対効果(サービス導入によって得られる効果 – コスト削減・時間短縮等のメリット)はあるのか?
も判断材料の一つになるのではないかと思います。
おそらく、安全性に関しては、普通の自主トレーニング指導と本質は変わらないと思いますのでクリアしやすいのではないかと思います。
ただ、費用対効果については、
・人件費の削減(サービス導入による、超過勤務分の人件費)
が、
・サービス利用料(自主トレーニング作成支援サービスの利用料金)
を上回ると判断してもらう(病院・会社が儲かると経営者・意思決定者に判断してもらう)ための事前情報が必要になるのではないかと感じます。
「 費用対効果に関しては、実際に導入してみないとわからない… 」
という状況を回避するためには、サービス提供者等による調査結果の公表が必要となるのではないかと思います。
現状ではサービスによっては、「エビデンス」「治療効果」「利用者満足度の向上」の支援等を視野に入れたプロモーションをしてくださっているようです。
これからデータを蓄積していく中で
・実際にサービスを活用する「セラピスト」への利点
・セラピストからサービスを受ける「利用者・患者」さんへの利点
・「経営者」にとっての利点
を、わかりやすい形で織り混ぜてプロモーションいただくことで、病院や各種施設等リハビリ専門家が経営に関わっていない法人の事業所でも、導入しやすくなるのではないかと思います。
(また、何かしらの助成金の対象に絡められると導入しやすいのではないかと思います)
普及までの障壁はあるかと思いますが、リハビリ専門家の声を形にしてくださる可能性を秘めた各社サービスの今後の発展を期待しています。
:【2018年版】総計700万円以上!? リハビリ専門家の知らない。リハ関連クラウドファンディングの現在